10月2日、学校法人角川ドワンゴ学園が運営するネットで学習するスタイルの高校「N高等学校」(以下、N高)で、コンピューターゲーム競技に取り組む「eスポーツ部」が発足した。
eスポーツは、対戦型のコンピューターゲームを競技種目として扱う際の名称。競技人口は世界で1億人を超えると言われる注目の競技。
特にここ数年のeスポーツの盛り上がりは大きく、2022年に中国・杭州で開催される「第19回アジア競技大会」で公式競技としての採用が発表され、日本国内においても、2019年に茨城で開催される「第74回国民体育大会」の文化プログラムとしてeスポーツの大会が開催される予定。
N高では、“学習も学校生活もネットで実現する”ことをコンセプトに、オンラインを中心に活動する「ネット部活」を行っており、2016年4月の開校当初より、コンピューターゲームを扱う部活として「サッカー部」と「格闘ゲーム部」が活動、高校の部活動としていち早くeスポーツ競技に取り組んできた。なかでも「ウイニングイレブン」をプレーするサッカー部においては、N高1期生の相原 翼さん(高3)が、今年9月にインドネシア・ジャカルタで開催された「第18回アジア競技大会」に日本代表選手として出場し、見事金メダルを獲得し、日本のeスポーツ界をリードする存在として今後の活躍が期待されている。
eスポーツ部の指導パートナーとして、元サッカー日本代表の秋田 豊氏が就任
この度、2つの部が合併して発足する「eスポーツ部」では、各ゲーム競技の第一人者やプロチームが指導する特別支援タイトルを選定し、プロからの指導支援や大会出場の後押しなどを強化していく狙い。ウイニングイレブンと格闘ゲームに加えて、新たに大人気バトルアクションゲーム「Fortnite」が特別支援タイトルに決定している他、タイトルは随時追加し、より多くの生徒が参加できる環境を整えていくとしている。
また、eスポーツ部では特別支援タイトル以外も活動可能で、必要に応じて部としてもサポートを行い、様々なeスポーツ競技にも挑戦していくという。
加えて、同部では、単にゲームの競技スキルを磨くだけでなく、部活動の中でリーダーシップやチームワーク等の社会技能を身につけることも目標としている。従来の部活動が持つ「若者の社会性を育む」という側面に着目し、リーダーシップ教育の研究で著名な、立教大経営学部助教授の舘野 泰一氏と共同で、部活動のなかでの協同やリフレクションを通して部員が「自分なりのリーダーシップ」を獲得していけるような新しい学びの構築も狙う。
また、eスポーツ部の指導パートナーとして、ネット部活「サッカー部」特別顧問の秋田 豊氏(元サッカー日本代表)がウイニングイレブンを、「格闘ゲーム部」特別顧問の志郎氏(eスポーツ団体「指喧」)が格闘ゲームを引き続き担当する。
加えて、eスポーツのプロチーム「FAV gaming」(株式会社Gzブレイン)と「SCARZ」(株式会社XENOZ)が新たに指導に加わり、各ゲーム競技に応じて指導をする。
さらに、生徒の卒業後の進路として、専門学校等への指定校推薦による進学サポートや、ゲーム関連職種への就職サポートも行い、eスポーツを将来のキャリアとして目指す生徒への支援体制も整えていきたいという。
N高eスポーツ部 概要
指導パートナー:秋田 豊氏(元サッカー日本代表)、志郎氏(e-スポーツ団体「指喧」)、「FAV gaming」(株式会社Gzブレイン)、「SCARZ」(株式会社XENOZ)
特別支援タイトル:「ウイニングイレブン 2019」、「Fortnite」、格闘ゲーム、他
ユニフォームデザイン:「VANQUISH」
特別協力:舘野 泰一氏(立教大学経営学部助教)
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