12月29日(金)、「コミックマーケット93」(C93)がいよいよ東京ビッグサイトで開幕する。2017年最後のオタクの祭典は31日(日)大晦日まで開催されるが、今回よりコスプレの露出に関するルールが一部追加になっている。
2017年夏に開催されたC92と今回のC93のコスプレ着用、撮影ルールを見比べると、いくつか追加された項目がある。最も顕著なのが「庭園広場」「エントランスプラザ」での制限事項だ。
「庭園広場」「エントランスプラザ」は、開場直後からイベント終了時間まで終始コスプレイヤーとカメラマンでごった返すスポットで、コミケ1日目、2日目におけるコスプレ撮影の主戦場。今回コミックマーケット準備会が公表した注意事項には以下の項目が追加されている。
重要】コミックマーケット93より、コスプレに関する制限事項が追加されています。庭園及びエントランスプラザにおいて、一部の衣装及び行動を制限します。詳細は、コミケットカタログ93掲載の諸注意や以下URLを確認下さい。https://t.co/VeThDdYYsq#C93 #C93COS
— Comiket Cosplay (@comiket_cosplay) 2017年12月28日
■庭園およびエントランスプラザでの制限事項
○下着に思われる可能性がある衣装(例:ビキニスタイルの水着等)
他のコスプレエリアを利用してください。
○公共の場所を通行する一般の方が、卑わいに感じるような言葉を掲示したり大きな音で発すること)
他のコスプレエリアを利用してください。
庭園広場には「来場者過多」の現実
昨今特に「庭園広場」は盗撮魔や「ローアングラー」によるマナー違反撮影が横行しているのは、ここに行った人なら誰でも感じることだ。この場所は更衣室に近い関係もあってか、人気のコスプレイヤーがまず登場する場所。しかし、いかんせんスペースが狭い。カメラマンが殺到すると通路すら確保できない状況になってしまう。
特に水着など露出の高い衣装でコスプレイヤーが現れると、すぐに一斉撮影の「囲み」が起こり、一人のコスプレイヤーに対し50人近いカメラマンが集中することもザラだ。撮影対応をしているコスプレイヤーがカメラマン一人ひとりの挙動を監視することは現実的には難しく、時にトラブルになることもある。
【関連リンク】コスプレイヤーに殺到する「ローアングラー」
盗撮やローアングラーの跋扈だけではない。高い人口密度のため、スペースを区切ってあるカラーコーンが人波に押されて倒れたり、スリ被害にあった参加者がいたのも事実だ。今回のルール追加は、そんな悪化する環境に運営側がメスを入れた形だ。
この新ルールが守られれば、これまで「庭園広場」に集中していたコスプレイヤー、カメラマンを他のスポットに分散させることができる。他スポットは比較的スペースも広いため、統制の取れた「並び撮影」主体でコスプレ撮影を楽しめる空間になるだろう。新ルールが奏功するかは、コスプレイヤー、カメラマンとして参加する人たちの意識に委ねられている。
関連リンク
C93 コスプレおよび撮影の注意事項(コミックマーケット公式HP)