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【秋葉原】廃墟同然だった「旧リナカフェビル」を民間企業が借り受け、耐震補強工事へ

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6年に渡って休眠状態となっていた東京・秋葉原中心地にある通称「リナカフェ」ビル(旧下島ビル)が、秋葉原エリアの地域活性、産業創出支援などを行なう民間企業・秋葉原タウンマネジメントに無償貸付(10年間を予定)されることがわかった。今後、同社はビルの耐震補強、改修工事を行い、秋葉原のために同ビルを活用してゆく。
a4まずこのビルについて振り返りたい。
旧下島ビルがあるのは、ベルサール秋葉原やソフマップAKIBA1号店のすぐ裏手。秋葉原でも人通りが多い裏通りの一画だ。1962年完成の地下1F、地上5階建てで、1999年にビルオーナーが千代田区に土地、建物を寄贈。以降千代田区の管理物件となった。
一等地の土地、建物の無償寄贈はにわかには信じがたいが、「同様の寄贈ケースはありまして、『福祉の方にお世話になったので有効活用して欲しい』『公園に使って欲しい』などのお言葉とともに申し出られる方が多い」と千代田区制作経営部担当者は説明する。

秋葉原“パーツ通り”のスタート地点

旧リナカフェビルがあるのは秋葉原“パーツ通り”のスタート地点


2001年12月、公募により選出された民間企業(株式会社ビジネスカフェジャパン)が1Fに公衆無線LANフリースポット「リナックスカフェ」、2FにIT技術関連のセミナーなどを行なう「ペンギンビレッジ」をオープン。その後店舗ブランド変更やオフィス入居などを経て、10年間の契約満了となる2011年12月に閉店。同年、東日本大震災が発生していたこともあり、ビルの老朽化、耐震性の低さが危惧され運用は一時見合わせることになった。

耐震補強工事は今年度中に完了予定

区としてはビルを利活用できる借り手を探していたが、高額となる「耐震補強」「改修工事」という条件が入ったため、適当な業者が選定できない状況が続いていた。約6年間、建物には立ち入り禁止のネットが張られ、秋葉原中心地においてはある種異様なスポットになっていたのはこのためだ。

観光客が集まるスポットだが立ち入り禁止状態だった

観光客が集まるスポットだが立ち入り禁止状態だった


そしてこのたび、秋葉原タウンマネジメントが建物の耐震工事、改修を行い、利活用する約束で千代田区から無償借受することが決定。
2018年度内に工事を完了させ、観光案内所や地域コミュニティの場として再生させる。秋葉原タウンマネジメントに問い合わせしたところ「建物を有効活用するため、まず耐震工事。いま発表できるのはここまで」とのこと。また千代田区環境まちづくり部によれば「同地は、区が把握する区画整理などの計画が入っていないエリア」とのこと。今後、いかに街の活性化に繋げるか、同社の手腕に注目が集まる。

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