8月29日(火)、コンピュータエンターテインメント協会CEDEC運営委員会は、ゲーム開発者に関する生活状況・年収・待遇などを調査したレポートを発表した。1936件のアンケート結果を集計したところ、ゲーム開発者で配偶者があるケースは全体の37.8%(1204件)、配偶者なしが62.2%(732件)とわかった。同協会が2013年に行った調査では配偶者ありが41.3%だったことから、「結婚しない」「結婚できない」流れが徐々に広がっている。
一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会は、日本最大のゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC2017」(8/30~9/1、パシフィコ横浜)の開催に合わせて、ゲーム開発者およびゲーム開発の仕事を希望する人を取り巻く環境の調査「ゲーム開発者の生活と仕事に関するアンケート調査2017」を実施した。
「配偶者無し」が多いゲーム開発者
それによれば、今回調査したゲーム開発者で、「配偶者なし」と回答したのが全体の62.2%(732件)。「配偶者がある」は全体の37.8%(1204件)という結果だった。つまり約6割は結婚し家族を持っていないことになる。総務省統計局が2016年に発表した「平成27年国勢調査」の数値から計算すると、現在未婚で配偶者を持たない人は全体の約26.6%。これを仮に国民の平均と見た時、その数字の乖離が鮮明になる。
子持ち家族は「サウンドクリエイター」に多い?
子どもの有無に関する調査では、「子どもがいる」と回答したのは全体の24.5%。その他の調査では、職種別の子どもの有無に関する資料があるが、管理職・役員といった収入が多いと思われる役職では比較的高い数値。またサウンドクリエイターは、他のエンジニア・クリエイター職に比べると子持ち率が高かった。
いずれの調査も1936件の回答をもとにしての統計だが、アンケート対象者を役職別にすると「一般」が1213人、一般以外の「リーダークラス、係長クラス、部長クラス、経営者」などの肩書きあり職位が723人と比率が高い。それゆえのアンケート結果でもあるということを追記しておきたい。
調査概要
ゲーム開発者の生活と仕事に関するアンケート調査 2017
実施 ⼀般社団法⼈コンピュータエンターテインメント協会 CEDEC運営委員会
有効回答数 1936件(インターネット調査、内CEDEC参加者1897名)。
調査対象 プロデューサ、ディレクタ、エンジニア、アーティスト、テクニカルアーティスト、サウンドクリエイタ、プランナ、役員/管理職などに従事する商業ゲーム開発者・スタッフ。
※宝箱の写真はぱくたそより(https://www.pakutaso.com/)