秋葉原などを含む千代田区の「生活環境条例」が4月1日より一部改正され、これまで喫煙可能だった公園も「禁煙」になる。条例違反者に対しては過料処分(2,000円)になり、3月末には公園内に設置されていた灰皿が撤去される。
千代田区が路上禁煙地区を指定し、違反者への過料処分適用を開始したのは2002年。その条例開始から2017年3月末までの処分件数は全体で約10万件。地区別に見ると、ワースト1位は秋葉原地区の約3万件。以下、神田地区約2万件、水道橋・神保町地区1.5万件となっている(出所・千代田区発表資料「路上喫煙過料処分件数」)。
今回、各喫煙所に張り出された「4月1日より公園内禁煙」の張り紙によれば17か所の公園が新たに禁煙エリアとなる。秋葉原駅周辺では、パーツ通りにほど近い「芳林公園」、浅草橋寄りの「佐久間町公園」「和泉公園」が新たに指定スポットになった。
和泉橋西児童公園は除外
「芳林公園」には公園の端に密閉型喫煙所があるが、この室内では喫煙可能。しかし屋外の敷地ではポケット灰皿使用でも禁煙になる。また「佐久間町公園」「和泉公園」には、仕切られた屋外型喫煙所があったが、こちらは廃止になる予定。ちなみにJR秋葉原駅昭和通り口横にある「秋葉原公園」の名前はあがっていないが、ここは元々禁煙指定スポットになっている。
対象に入らなかった公園もある。「書泉ブックタワー」裏にある「和泉橋西児童公園」は、昔から愛煙家が集まるスポットになっているが対象からは除外されていた。
張り紙では条例改正は4月1日からと記載があるが、千代田区ホームページにはまだ情報が掲載されていない。「千代田区では今月20日頃ホームページに掲載し、ご説明する予定。普段から公園喫煙所で喫煙される方のため、先行してお知らせを張り注意喚起をしている」(千代田区地域振興部安全生活課安全生活係)。
室内喫煙所を増やすための助成事業も
条例違反者がいまだ多いのに喫煙所を撤去することは、「また新たな違反者を生んでしまうのでは」とも考えてしまうが、千代田区では屋内喫煙所設置助成事業を行なっていて、喫煙者と非喫煙者の共生を図ることを目的に、空きスペースを活用した屋内喫煙所設置を後押ししていることにも注目しておきたい。
現在、中央通には「コロボックル無料喫煙所」、JRガード下には「ミマツたばこ」、末広町駅前には「逸品道 喫煙ラウンジ」と、換気機能が整った比較的広めな喫煙所が存在している。今後はこれら施設や、喫煙OKな屋外喫煙所をマナーよく使うことが愛煙家に求められることになる。