10月29日(日)神奈川・川崎「川崎市産業振興会館」で、通算6回目となるタイツ・ストッキング系オンリーの同人誌即売会「あしピタっ!!」が開催された。当日は台風が関東を直撃していたが、多くの来場者が会場を訪れ、入場券代わりの「カタログ」(500円)は完売していた。
「あしピタっ!!」のイベントテーマは、タイツとストッキング。タイツ、ストッキングの描写が含まれている同人誌・写真集などを扱うサークルが出展し、制作したものを頒布するイベントだ。会場には32のサークルが出展。有名なイラストレーター、人気コスプレイヤーの姿もあった。会場にはコスプレ撮影ブースもあり、サークルの売り子さんが撮影対応をするなど盛り上がりをみせていた。
イベント運営スタッフさんもストッキングやタイツへの造詣が深い人が集まっていて、イベント終了後には参加者、出展者、運営者関係なくタイツ談義をする「打ち上げ飲み会」を毎回開催している。また参加者へのサービスや気配りも忘れず、13時過ぎになると温かい紅茶が参加者にふるまわれた。
まずは驚愕の紅茶製造機
「ご来場の変態紳士の皆様、午後の紅茶が入りました。よろしければこちらへどうぞ」と会場にマイクでアナウンスが入ると、次々参加者が運営本部に集まってきた。記者も慌てて向かうと、驚きの光景が広がっていた。なんと、タイツの先から紅茶の液体が注ぎ出されているではないか。眼前に広がる光景を理解できないまま「あれは何ですか…?」とスタッフに聞くと「イギリスの老舗高級百貨店『ハロッズ』で購入した紅茶でございます」とニッコリ。
「(そうじゃない、あの機械はなんなんだ!!)」と記者は思ったが、とりあえず邪心を捨ててその紅茶を一口頂いた。想像以上に深い味わいで、旨味深い。不思議と口当たりも良い。
「このたびは80デニール(※)の新品タイツで漉しましたゆえ、細かい泡がたち口当たりがいいのでございます」とスタッフさん。隣で紅茶を楽しむ一般参加者に話を聞くと「実に美味」「これを楽しみにやってきた」とみな笑顔。あっという間にポットは空っぽになってしまった。タイツで漉したふるまい紅茶。そう、これも「あしピタっ!!」の醍醐味なのである。
※デニール……糸の太さ(重さ)を示す単位。透け感が重要なタイツ・ストッキングを語る上では必要不可欠な単位だ。数値が上がるとぶ厚くなり、下がると薄くなる。一般的には30デニールがタイツとストッキングの境界線で、30デニール未満はストッキング、30デニール以上はタイツとよばれる。
本記事では、イベント終了時間までに1UP情報局が取材を行えたサークルを紹介する。
VR動画と謎の缶詰の「MUKU」
「MUKU」では、タイツをテーマにしたVR動画コンテンツを製作。モデルさんが着用しているタイツが色々な角度で楽しめる内容だ。チャプターごとにシーンが分けられていて、VRゴーグルを装着し動画に没頭していると、サークル主の男性から「次のシーンにいきましょうか。次は破れているタイツがいいですか? それとも破れていないほうですか」と、まるで国際線の旅客機で聞かれる「ビーフor チキン?」ばりの質問があり、記者は「破けていないほうが好みです」と即答した。
もう一つのウリはストッキング入りの缶詰。ジョークグッズのようだが、サークルの売り子さんは「避難先などでもストッキングを楽しめます」と大真面目。ちなみに好きなタイツを聞いたところ、30デニール前後の黒か、40デニールのベージュタイツとのことだった。
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